小児はり
小児のはりは、江戸時代(約250年前)からおこなわれている治療で、伝統的なはり治療です。大正末期より昭和初期には、一般化されました。特に関西方面では盛んにおこなわれているようです。
小児はりは、大人のはりと違い、刺さないはりで皮膚を刺激しますので、とても気持ち良く、心地よい治療です。このような軽い刺激でも本来備わってる自然治癒力を高めますので、充分に効果があります。
小児はりは生後一ヶ月頃から小学生ぐらいまでに適用できます。
当院では、初回治療時に保護者の方にやり方をお伝えしています。乳幼児にとって、お母様やお父様とのスキンシップの延長となれば効果もより高いと思います。
適応症
疳の虫、夜泣き、不眠、小児喘息、アトピー性皮膚炎、夜尿症(おねしょ)、食欲不振、下痢、便秘、発育遅れ、すぐ目覚める、風邪を引きやすい、虚弱体質など
疳の虫とは・・・
現代医学において「小児神経症」と呼ばれるもので、具体的な症状としては夜泣き、夜驚症、不眠、キーキー声を出す、人に噛み付く、ところかまわず頭をぶつける、少しの物音でビクッとする、イライラ、不機嫌、食欲不振、下痢、便秘、吐乳、嘔吐、ひきつけ、爪をかむ、目をパチパチするなどのチック症状等です。
小児は脳神経の発達と肉体の発育が盛んな時期ですので、神経の発達と肉体の発育がアンバランスになり、それが種々の症状を引き起こします。小児はりによる皮膚の刺激はバランスを崩し昂った神経を鎮める作用があります。